ビジネスフォンに使われる回線の種類とは?タイプ別に特徴を解説
2023.09.13更新
「ビジネスフォンにはどんな回線が使われているんだろう」
「回線によってビジネスフォンの使い勝手は変わるのかな」
このようにお悩みではありませんか?
ビジネスフォンにはさまざまな種類の回線が使われているものの、タイプによってどんな違いがあるのかが分かりづらいですよね。
今回はビジネスフォンの回線の種類やそれぞれの特徴をご紹介します。回線の種類によって使い勝手が異なるので、自分が使いやすいタイプを選ぶための参考にしてください。
ビジネスフォンはどんな電話システム?
回線の種類をより理解しやすくするために、始めにビジネスフォンとはどのような電話かを簡単に説明しましょう。
ビジネスフォンと一般電話との違い
ビジネスフォンと家庭で使われる一般電話の違いは、主装置があるかどうかです。主装置とは電話交換機の役割を持つシステムであり、PBXとも呼ばれます。
ビジネスフォンには回線と各電話機の間に主装置が設置されているため、外部からの電話を内線に振り分けられたり、1回線で複数の電話を受けられたりするのです。
対して一般電話には主装置がないので、1回線しか契約しなければ同時に複数の相手と通話できません。
内部や外部と柔軟なやりとりを可能にするビジネスフォンは、企業活動にぴったりなツールと言えます。
ビジネスフォンの回線は大きく2種類
ビジネスフォンに使われる回線は、大きく以下の2種類に分かれます。
- アナログ回線
- デジタル回線
アナログ回線はメタル線(銅線)を使用しており、音声を線に直接伝えます。通話が安定しており障害に耐性があるのが強みです。ただし1回線につき1通話までに限られるため、現在ビジネスフォンにはほとんど利用されていません。
アナログ回線に代わりビジネスフォンの回線として主流なのがデジタル回線です。音声をデジタル信号に変換して伝えるため、音質やセキュリティ性の向上を実現しています。
ビジネスフォンに使われるデジタル回線の種類
ビジネスフォンに使われるデジタル回線は以下の2種類です。
- ISDN回線
- 光回線・IP電話回線
ISDN回線
ISDN回線はアナログ回線と同様にメタル線(銅線)で作られていますが、音声をデジタル信号に換えて伝えるのが特徴です。1回線につき2つまで同時通話できるものの、通話料が高いことを理由にビジネスフォンへの採用数は減少しています。
ISDN回線は2023年をもってサービスが終了となり、IP接続に切り替わりますが、引き続き通話サービスは利用可能です。
IP電話(光回線)
IP電話(光回線)は光ファイバーなどのインターネット回線を使用しており、ビジネスフォンの回線として最もポピュラーです。1回線でも複数の同時通話が可能であり、企業活動に適しています。
インターネット環境を利用しているため、導入コストを抑えられたり、通話料が安かったりするのも普及率を上げている理由のひとつです。
ただし停電時には利用できない点がデメリットとして挙げられます。
ビジネスフォンの種類
ビジネスフォンは以下の2種類があります。
- オンプレミス型
- クラウド型(クラウドPBX)
それぞれの特徴や、主に使われている回線の種類を解説します。
オンプレミス型
オンプレミス型のビジネスフォンは、主装置を物理的にオフィスへ設置するタイプです。使用される回線はアナログ回線やISDN回線、IP電話(光回線)など幅広くなっています。
オフィス内にネットワークを形成するためカスタマイズ性が高く、予算次第ではセキュリティを高められたり、他システムとの連携が簡単だったりするのがメリットです。
反面、デメリットとして主装置の設置工事や機器の購入費が必要になるため、導入時に多くのコストがかかります。
クラウド型(クラウドPBX)
クラウド型のビジネスフォン(クラウドPBX)は主装置をクラウド上に置くタイプであり、インターネット回線を使用します。
オフィス内に有線接続が必要な端末がないため、導入の手間やコストを大きく抑えられるのがメリットです。
スマートフォンやPCを電話機として使えるので、インターネット環境があれば、あらゆる場所で内線や外線などの機能が利用できます。出張中やテレワーク中の従業員とも、無料で通話できるため企業活動の活性化が期待できます。
ベンダーにより月額利用料や品質に差があることが注意点として挙げられるので、契約先をしっかり見極めるのが大切です。
まとめ
ビジネスフォンに利用されている回線にはさまざまな種類があり、それぞれにメリットやデメリットがあります。
事業の種類やオフィスの広さ、社外にいる従業員数など、企業によって最適なビジネスフォンのタイプは同じではありません。
本記事の内容を参考にして、あなたにぴったりな回線のビジネスフォンを選んでみてはいかがでしょうか。