ソフトフォンとは?電話機がなくてもパソコンがあればできるコミュニケーションの形
2020.08.20更新

電話といえば、家庭用電話機やビジネスフォンといった固定電話、携帯電話など日常的に使われているものをイメージする人が多いのではないでしょうか。
しかし近年、オフィスにおける業務効率化や経費削減のため、「ソフトフォン」の導入を検討する企業も増えています。
今後ソフトフォンを導入すべきか悩んでいる人、またソフトフォンがどんなものなのかわからな人のため、解説していきましょう。
ソフトフォンとは?
ソフトフォンとは、インターネット回線およびパソコンを介したコミュニケーションツールのことです。
電話と同じように相手の言葉を聞きながらこちらも話すことができる「双方向通信」であり、従来の電話と同じように使うことができます。
これは、音声データをIPパケットに変換した上で、送受信を行うことによって電話機を使わずとも通話を叶えているためです。
似たイメージのツールとして「IP電話」を想像する人もいるかもしれませんが、IP電話とソフトフォンの違いとして「電話機が必要ない」という点が挙げられます。
IP電話の場合はIPネットワークを利用できる専用の電話機を設置し、それを介してコミュニケーションをとります。
それに対しソフトフォンは、専用の電話機がそもそも必要ありません。
手持ちのパソコンに専用ソフトウェアをインストールすれば、すぐに使えるようになります。
ヘッドセットなど、イヤフォンとマイクを用意すれば会話も滞りなくでき、ほかの電話と同じように使えるでしょう。
ソフトフォンについて詳しく知らない、わからないと感じる人もいるかもしれませんが、例えば「Skype」や「LINE」などの有名なアプリもソフトフォンの一種です。
ほかにも、コールセンターの通信システムやオンラインゲームの音声チャットなども同様の仕組みが用いられているため、案外身近なシステムと考えられるでしょう。
ソフトフォンを導入するメリット
ソフトフォンを導入することの最大のメリットは、固定電話がいらなくなることです。
新入社員が入社したタイミングや新しい事業所を開設したとき、移転したときには、まず通信関連の機材をそろえる必要があります。
すべての社員分の固定電話を用意するとなるとコストがかかりますし、その分の工事費用もばかになりません。
固定電話を用意する必要がなくなれば新たな機材の準備に必要な手間やコストも不要になり、ソフトフォンの専用ソフトウェアをインストールするだけで「設置作業」にあたる作業が済んでしまいます。
新入社員が増えて電話を増設しなければいけない場合も、工事業者にかけあう必要はなく自分たちだけでスマートに作業できるでしょう。
また、電話機がいらないということは、その分デスクの上にもスペースが生まれ、ついごちゃついてしまうデスク周りが管理しやすくなることにつながります。
配線もなくなるためオフィス内がすっきりして、レイアウトも柔軟に考えやすくなるでしょう。
ソフトフォンを利用する際の注意点
このように、導入することでさまざまなメリットが期待できるソフトフォンですが、利用に際しては正しい知識を身につけておく必要があります。
まず、前述の通りソフトフォンを利用するためにはヘッドセットなどの備品が必要になります。
電話機が必要ないからと言って、ソフトウェアをダウンロードすればその瞬間からすぐに使えるわけではありませんので、人数分のヘッドセットを用意することは忘れてはいけません。
また、一般的な電話と違い24時間365日電話をとることができるわけではなく、利用できるのはパソコンが起動しているタイミングのみです。
そもそもソフトフォンシステムの根本となるパソコンが動いていないときには、通話もできませんので注意しましょう。
ただし、転送機能や「モバイル版アプリ」を使えばソフトフォン宛にかかってきた電話をスマートフォンや携帯電話で受けられるようになります。
営業時間外は時間外アナウンス再生、モバイル版アプリでの受発信、かかってきた電話を個人のスマートフォンへ転送する等、上手な使い方をすれば通常の電話と同様、またはそれ以上の使いやすさを実感できるはずです。
ソフトフォンを導入するには?
ソフトフォンを導入する際には、まずは専用ソフトウェアをダウンロードします。
ヘッドセットをつないだ状態でソフトを起動・テストを実施して、問題がなければ利用可能です。
もし「通話がスムーズにできない」、「音声に不調がある」という場合には、会社のPBXを見直すこともおすすまします。
PBXとは、固定電話をはじめとした通信機器をつかさどるシステムのことです。
このPBXをクラウドタイプに変更することによって、日常的な電話や通信をインターネット回線によるものへ切り替えることができ、スムーズにソフトフォンサービスを利用できるようになります。
前述のようなメリットも実感でき、テレワークの活性化にもつながるでしょう。
まとめ
ソフトフォンについて「どんなサービスかわからず、興味はあるものの導入には至っていない」という企業もあるのではないでしょうか。
コストカットや作業効率化など、さまざまなメリットのあるソフトフォンは、今後必須のビジネスツールとなるかもしれません。
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